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投稿時:2006年01月18日(水)23時35分
分類:キビア関係

わたしは、なにか大事なものを忘れていたようです…
大島氏大島育雄さんの『エスキモーになった日本人』
(1989年,文藝春秋)

これを読まずに、キビャックを語っていたとは…
大島さんは、腕利きのキビャック作り手のようです。
彼とキビヤとの出会いは1972年にまでさかのぼります。

すでに現地入りしていた植村さんから、

たぶん、キビヤっていう臭いやつを出されるけど、ぜひ一つ食べたほうがいいな。
彼らの中に溶け込むためにもね。
お祝いの特別料理みたいなものだし、慣れるとうまいんだな、これが

と、教えてもらったのが始まりでした。

誰しも経験するように、彼にとってもキビャックは取っ付き難い存在だったようです

植村さんの食べ方を、見よう見まねでやってみる。
左手で頭部をつまんで、右手で羽根をむしっていく。
意外にするする抜けるものだ。
赤っぽい鳥肌がむき出しになる。
植村さんはその首筋あたりにガブと食いついたかと思うと、
食事の様子
写真はイメージ

そのまま皮をずるずる剥ぎながら口にふくんでいく。

(中略)
舌はヒリヒリするような刺激がある。
胃袋は早くも受け入れ拒否の合図を送ってくる。
腐ったもの以外は、こんな臭いや味を出さないはずだ。
植村さんは早くも、胸の骨をはずして内臓をすすり、
口の回りを赤黒い肉汁でベショベショにしている。
私は味わってなどいられない。
のみこんで、胃袋が押し戻してくるのをまたのみこむ。

(中略)
涙がでそうだ。しかめっ面をしないために、必死に努力をする。
自分の胃袋との闘いだ。

なんとか食べてしまった。するとゲップがでてきた。
油断すると、いま食べたものをモドしてしまいそうなゲップだ。
かろうじて持ちこたえた。

このように、手荒い「キビヤの洗礼」を受けた大島さんですが、
のちに自他ともに認めるキビャックマイスターとなってゆくのです。

次回は、そんな大島さんの本にキビャック作成法を見ていきます。

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執筆:管理人
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